老人ホーム・介護施設のトラブル事例
途中退去によるトラブル
高齢者は持病やお怪我により、長期入院を余儀なくされるケースが多くあります。老人ホームで病院と同レベルの高度医療サービスを提供することはできません。 したがって、3ヶ月以上入院が続くとホーム側は退去を促される場合があります。
注意点
老人ホーム見学の際には退去の条件となるところを確認するようにしましょう。 途中退去の条件は「重要事項説明書」と「契約書」に記載されているのでしっかりと説明を受け理解しておきましょう。
入居一時金のトラブル
高額な入居一時金を支払ったにも関わらず、入院などを経て医療依存度が高くなると、入居後わずかであっても老人ホーム側から退去を迫ってくることがあります。 一時金の返還も小額になることもあるためトラブルの原因となりやすいのです。
注意点一時金の償却年数や退去時いくら返ってくるのかあらかじめ確認しておきましょう。 こういったトラブルが多いため、近年では、高額な入居一時金を廃止しているケースが多くなる傾向にあります。
必要以上の介護によるトラブル
ある程度自分で出来る入居者をサポートするよりも、すべて老人ホームのスタッフが介護サービスを行ったほうが時間も手間も省け、少人数のスタッフで流れ作業のように行うことができます。 そうすることでホーム側としては職員の人件費等も少なくてすみ、過剰な介護サービスで介護報酬も高くなるためトラブルの原因となります。
注意点今まで入居者が出来ていたことまでホームのスタッフが介護してしまうと、ご本人様の能力衰退に繋がってしまいます。 入居者に合った介護サービスが提供されているのか予めヒアリングしておきましょう。
パンフレットの月額費用と実際の請求額が違うことによるトラブル
管理費、食費、上乗せ介護費用、介護保険(1割、2割、3割)の負担額以外にも、医療費、お薬代、オムツ代、福祉用具(要介護1以下)その他日用品、レクレーション参加料など、利用毎に加算されていく費用もあるため、表記を確認せずに入居を決めてしまったことで生じるトラブルです。
注意点月額費用に含まれるサービスの内容が老人ホームによって異なることを把握しておく必要があります。 見学の際には、月額利用料に表示されている費用以外に、その他の費用必要になるのか詳しく聞いておくことが重要です。必ず月額料金の総額でご入居の検討するようにしましょう。
契約内容とサービス内容が違う
老人ホーム内に表記しているスタッフが実際にはいなかったり、事前に説明を受けていたデイサービスが利用できなかったり、入浴回数が足りていないといった、契約内容と異なることが原因でトラブルになります。
注意点これは事前に話を聞いても明確にすることはできません。施設長やスタッフ資質、経営体質等をチェックすることやご契約前にケアプラン作成してもうらうことが重要です。 こういったトラブルは公的機関への相談、苦情処理第三者委員を交えたホームとの話し合い、また確たる証拠があれば、弁護士を通してホーム側と戦うことも可能です。